3月11日

http://www.lequipe.fr/Cyclisme/breves2009/20090310_165214_coup-double-pour-chavanel.html


優勝争い候補者に含まれていなかった、シルヴァン・シャヴァネル(Sylvain Chavanel)が
悪天候下で行われた火曜日のパリニース第3ステージを制した。

クイックステップの選手は6人の最終逃げ集団に加わり、
最後の20mでJuan Antonio Flecha (Rabobank)をかわしてゴール。総合ジャージも手に入れた。

コンタドールをはじめ他の優勝候補たちは、
ゴール50㎞地点のラボバンクチームの「罠」にはまり、首位と1分強差がついてしまった。


ラボバンクが爆弾をしかける」

3級山岳が3つしかないこのコースは、ゴール50㎞地点まではスプリンター達に約束されたものに思われた。
降りしきる雨や強風の中、チーム・ラボバンクがこのステージを予期せぬ結末に導いた。

コンタドール(Astana)と他のチームのスプリンター達(Columbia et Cervélo)は静かに集団をコントロール
最大3分のリードを広げた5人の逃げを許していた(Augé, Le Mével, Roelandts, Veelers, Bodnar)


だがゴール50㎞地点でラボバンクは結末の決まっているようなこのステージを破壊し始めた。
フランドルのクラシックに似たこの天候で、ラボバンクは一団で猛烈なスピードアップ
そのままの勢いで、追走しようと抵抗する選手たちを振りちぎった。

カデル・エヴァンスやウィギンズのような選手たちがその罠にはまり、後方集団に取り残される一方、
アルベルト・コンタドールだけがチームメートの助けなしに自力で前方集団に復帰した。

カデル・エヴァンス含む後方集団は首位と10分さ@@
☆一方、自力救出したコンタドール、サクソバンクの面々は1分9秒差・・・



「ベルギーチームでの初めての勝利」

3人のラボバンクチームの傍らで(Garate, Flecha et Langeveld)
シルヴァン・シャヴァネルはリーダージャージを獲る状況にいた。

シャヴァネル

ラボバンクがふるい落としにかかったとき、自分は警戒をおこたらなかった。
彼らと一緒に動いた方が得策だと判断した。
今日はするべきことをしたまでだ

フランス人選手は、驚くべき力強さで先頭を引いて貢献。
クイックステップの選手は最後の最後でも、この日の勝利を勝ち取る力を感じていた。
シャヴァネルは最後の100mでアタック、最後の最後でスペイン人Juan Antonio Flecha (Rabobank)にリード。
シーズン初の勝利で、フランス人選手はリーダージャージを纏った。

2位Juan Manuel Garateとは32秒差。
昨年、彼はマイヨジョーヌを着るも、モンヴァントゥー前にそれを譲り渡すことに。
今年の最難所 Montagne de Lure での金曜日のステージで、アルベルト・コンタドールは得意分野で遅れを回復しようとするだろう。




http://www.lequipe.fr/Cyclisme/breves2009/20090310_173820_chavanel-pensait-a-l-etape.html

シャヴァネル やる気まんまん


Q:シルヴァン・シャヴァネル、 このシナリオは予期していたもの?

パリニース特有の展開だね。
去年も「ふるい落とし」にかけるのを見てたんだ。
今回もよく注意していた。だからラボバンクが集団を再編しようとするのにすぐ気付いた。

ボクは戦闘準備OKだった。
だから乗り遅れはしなかった。
それに先頭では、とてもいい感じだったよ。


Q:でも40㎞より手前では、しかけるのが早くないですか?

最初は、また引き戻されると思ってた。
集団の数も多かったしね。
コロムがいて、彼はポポヴィッチを連れてこなきゃならなかった。
ラボ(ラボバンク)と Seeldrayersとのコラボはいい感じだったよ。
先頭集団の速さから、ゴールでは集団と差がつくこともわかってた。



Q:今後は?

得たものは得たものだ。
コンタドールのような最高のクライマーのことを考えると
リュール峠で、チャンスがないとは言いたくはないけど、ボクは夢見てちゃいけないのはわかっている。
でも前をみて進むよ。



Q:昨年は災難に見舞われましたね(1日だけリーダージャージ)

昨年は一発かました。でもその後ドーピングテストがあって、ホテルに帰れたのは10時過ぎ。
回復はできなかった。
それを思うと、今の自分はいいコンディションだ。
リュール峠の傾斜は 5 〜 7 %。
このコンディションなら何かやれそうだよ。
以前はモンヴァントゥーで5位に入れた。やる気まんまんだ。きっとうまくいくさ。



Q:去年より自信があるのですね…

パリニースの目標はステージ優勝と、どれだけ総合に食い込めるか。
目標はほとんど達成した。
自信はある。
昨年と比べると、自分自身に自信もある。
今日は戦略通りに動けた。
ラボバンクの3人はどうかわからないけど。
小集団なら、かなりいい最高速度がだせるのも自覚しているし!


Q:あなたのチームは?

スプリンターはいないんだ。クライマー中心の編成だ。
リーダージャージを守れるいいチームだと思う。
心配んはしていない。
Seeldrayersもいい走りをしているから、かなりいい所まで総合に食い込めるだろうな。





http://www.lequipe.fr/Cyclisme/breves2009/20090310_193620_contador-tres-difficile.html

コンタドール「とても難しい状況だ」


火曜日のラボバンクの罠にかかり、リーダージャージを譲り渡したアルベルト・コンタドール
アスタナがチームごとふるい落とされたことに気付いていた。

コンタドール

スタートから雨は降っていたし、風がスプリンターのいるチームを終わらせてしまった。
そのときボクたちは連絡がうまくいかなくなってしまって、他のチームはそれを利用したんだ。
風が吹く時、チームが集まって組織されていないと、とても大変な事態になる。
罠がしかけられたとき、自分の横に誰一人チームメートがいないのに気づいたんだ。

Sylvain Chavanel と Juan Manuel Garate (総合2位)が金曜日のしたたかなライバルであることを
過去のこのレースの優勝選手は認めた。

コンタドール

シャヴァネルと1分差、彼はいいクライマーだし、難しいなぁ。
状況はガラテに対しても同じことだ。

でも、まだニースまでには距離がある。

とてもとても難しい状況に置かれていることはわかっているけど、
でもまだ最悪の事態というわけじゃない。


http://www.lequipe.fr/Cyclisme/breves2009/20090310_113405_gomez-marchante-out.html

パリ・ニース第3ステージ(前)の離脱選手

月曜日の落車で、サーベロのスペイン人選手Angel Gomez Marchanteが離脱。
とう骨を骨折しているが、手術はしなくて済む。6週間安静。

アイルランドのDaniel Martin (Garmin) とオランダの Joost Posthuma (Rabobank)が病気で棄権。
フランス人Anthony Charteau (Caisse d'Epargne) は第3ステージ前半で棄権







                                                                                                                                                              • -

http://www.lequipe.fr/Cyclisme/breves2009/20090310_194533_deux-mers-deux-actes.html

ひとつだけ違う話題だけど・・・・

パリ・ニースに並行して今日(水曜日)から開催される
Tirreno-Adoriatico
7日間にわたって7ステージをトスカーナアドリア海に沿って展開されるレース。

最初の3日はスプリンター向け。
期待はカベンディッシュ、ボーネン、フスハルトMcEwen
そして地元のスプリンター(ペタッキとかじGinanniとか)

次の3日は主にクライマー向け
1日タイムトライアル30㎞をはさんで、山岳ステージが繰り広げられる。
期待はアンディ・シュレック、クローデン、バッソ
ゲルデマンも落車に見舞われた2008シーズンのリベンジが期待される。

主な出場予定選手
Fabian Cancellara (SUI/Saxo Bank), Andy Schleck (LUX/Saxo Bank), Stefano Garzelli (ITA/Acqua a Sapone), Andreas Klöden (ALL/Astana), Davide Rebellin (ITA/Diquigiovanni), Alessandro Ballan (ITA/Lampre), Ivan Basso (ITA/Liquigas), Daniele Bennati (ITA/Liquigas), Danilo Di Luca (ITA/LPR), Alessandro Petacchi (ITA/LPR), Tom Boonen (BEL/Quick Step), Thomas Dekker (HOL/Silence-Lotto), Mark Cavendish (GBR/Columbia), Filippo Pozzato (ITA/Katusha), Robbie McEwen (AUS/Katusha), Linus Gerdemann (ALL/Milram)

近年5年の優勝者
2004 : Paolo Bettini. 2005 : Oscar Freire. 2006 : Thomas Dekker. 2007 : Andreas Kloden. 2008 : Fabian Cancellara