アンディのダイアリー

http://www.cyclingnews.com/riders/2009/diaries/schleck/?id=schleck0903

英語には自信がありません。大学受験以来?(笑)
でも、何書いてあるか知りたい!!

結構マメにCNの柱を探していたのですが、
4月になってもないのは変だ!!!
そう思いネット検索をかけたら発見@@

ちょっと前の3月30日だけど(ちょっと悔しい)
早速チェックします♪

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「 踊るアンディが考える時 」


どんなに自転車選手としての未来を考えようとしても、
いつも過去の自分のことを思い出してしまう。

子供の時、Djamolidine Abdoujaparov が家に泊まりにきていたことを思い出すんだ。
彼は父の友達だった。
スプリンターの彼を、ボクは何度もテレビで見ていた。
ゴール前の直線を横切って、小刻みに揺れながら、バイクをゴールラインに投げ出す姿を。
11か12の頃だから、
彼がボクたちの家に「いる」のを観て、とてもビックリしていた。


ボクの家に滞在中、Abdoujaparovと父は、家の近くのとうもろこし畑に狩りにでかけた。
帰ってくると獲物の自慢話をした。
大体それは野生の豚で、自分たちで料理して食べたり、友人にふるまったりした。
彼らにとっては、忙しい自転車選手生活から逃れて、貴重な時間だったにちがいない。

今になって、ボクは彼らがそれをどんなに楽しんでいたかわかる。
それは彼らにとって、安らかな、もの思いにふけれる時間だったんだ。
それは、ボクがここ数か月で、その価値をわかるようになった「何か」なんだ。



沢山の出来事が、この数か月におこった。
最後にボクがCNをチェックしたのは、エロイカでトップ10位に入ったときで、
Tirreno-Adriaticoに行く道中だった。



アキレス腱の故障はトレーニングキャンプからしぶとく続いていた。
カルフォルニアツアー終盤で、ちょっとよくなってきたけど、
Tirreno-Adriatico 第2ステージで膝を痛めて、炎症が起きた。
大きな問題じゃないけど、支障は大きかった。
だから第6ステージ前に棄権した。


棄権する前、チームメートと面白いひと時を過ごした。
1ステージが終わってから、移動に長い時間がかかるときがった。大体3時間ぐらい。
ラッキーなことにチームバスは凄い設備が備わっていて、大画面のTVがあって、4人寝れる部屋と
Jay Zにも匹敵するサウンドシステムもある。
でもみんな退屈していて、唯一Step Upという映画しかなかった。

バスの中でボクがそれをどうやって見つけたか、だれがそれを家に持って帰ったかは聞かないで。
ボクらはそれを最後まで一心に見て、その映画をみんなで真似してみよう、っていうことになったんだ。

そこには誰がいたか言いたくないけど(スタートリストを見ればわかるよ、とCN)
めちゃくちゃ面白かった。
ひょろひょろした自転車選手たちが揺れるバスの中でダンスのステップをしようとしてたんだ。
最前列に座っていた選手とマネージャーは僕たちが頭がおかしくなったと思っただろう。
でもこれがチームスピリットなんだ。
一緒に楽しんで、でかいエゴはない。



ミラノ・サンレモでは、よりモチベーションをもって臨むことができた。
ラストから2番目の山頂で4番目だった。
豪脚選手の気分だった。
ちょっと上で休んで、エネルギーをセーブした。そこで数人にぬかされた。

でも下りで、コーナーで大失敗した。
ほんの軽くブレーキして、フルスピードで通過すべきコーナーだった。
でも自分は全くミスジャッジし、強くブレーキをかけ、数100m失った。
抜かしていく選手たちは自分に野次を飛ばしながらいった。
4人のリクイガスの選手たちが集団前方で引きまくっていたその時その場所で
自分ができることは何ひとつなかった。
自分にとってのゲームオーバー、
そしてチームメートで落車した Stuart O'Gradyにとってもゲームオーバーだった。

Stuart O'Gradyの落車はチームメートにとって大打撃だった。
そして自分にとっても。
彼は自分にとってもいい友人だったし、友人が酷い目にあうのを観るのは決していいことじゃない。
彼とは電話で話した。
彼と話しているうち、そういうことは時々起こりうるし、
その時、人は何もできない、ということを悟った。
でも、その会話の後、自分の運勢は上向きになった。






Bobby Julich がここ数日間フランクの家に滞在していた。
まるでそれは Abdoujaparov が来ていた時みたいだった。
今日、3時間雨の中、フランクとFuglsang と Chris Anker Sorensonと走ってきた。

Bobbyがボクらと一緒に来て、タイムトライアルのトレーニングを試した。
将来役に立ちそうな、自転車に乗ってのテストや、チームタイムトライアルの練習だ。
自分にとっても、今年初めて痛みを感じず乗ることができた。
フランクのご近所に整骨師がいて、彼女はボクのアキレス腱の故障をいくつかの施術で治してくれた。
奇跡的だよ!彼女はボクのヒーローのひとりになった(ヒロイン?)





家に戻ってきてから、毎日犬達の散歩にでかけている。
いつも、父が狩りをしていた場所につれていく。
もう、野生の豚はいなくなったけど、よく犬たちはウサギの匂いをかぎつけたのか、
猛スピードで駆けていく。
一度彼らが行ってしまい、視界から消えたら、
ボクは一人、考えこむ。


父が狩りをしていた時のように、これはボクの考えるための時間なんだ。
2年前の今週は、スキーの旅から帰ってきたばかりだった。
8日間も自転車に乗らず、ゲレンデにいた。
で、帰ってきてすぐクレテリウム・インターナショナルに何も準備せず、または自走した。
(自走?miles in my legs)
重い脚を引きずって、キツイな、って思いながら。
それでも2、3か月後には2位でジロを終えた。


多分、ボクが今書いていることは、どれだけ自転車選手としてやってこれたか分かる時点まで
振り返っているんだと思う。
まだ先は長いし、ゴールに到達できるまでには相当厳しいことがあるということは分かっている。
でも、自分なりに成長してきたし、トレーニングを続けて、健全に走っている限り
運は自分にまわってくると思う。問題はその時、自分がそこにいるかだ。




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前回とは全く様子が違う!!!
前はフランクの片方の靴をレース会場にもっていっちゃった、とか
お笑いネタも多かったのに・・・


とびきり無邪気で、明るくて、楽しくて・・・
そんな「若さいっぱい」の魅力を振りまいていてくれたアンディにも、
いろいろ考える時期が来ているようです。


去年のツールの時とはまた一味違った、
困難を乗り越えたオトナのアンディに会える日も、
もうすぐなのかもしれません。