D2の大作戦

今年大活躍だった、プロコンチーム(だったって御存じでした!?)アグリテュベルの話

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http://www.lequipe.fr/Cyclisme/breves2008/20081119_083535_bonne-operation-de-la-d2.html


ツールドフランスにおける「親指太郎(童話)」
チーム・アグリチュベルは7月に、ロマン・フェイユーの活躍によって
数々の輝かしいプロチームの間においても、一目おかれる存在であった。

チームは年間通してヨーロッパの主なレースに出場、フランスチャンピオンのニコラ・ヴォゴンディを始め、
プロコンチームとして素晴らしい水準の活躍であった。

2009年に向けて、スタッフはチームの改革を計画してはいない。

チームの至宝、ロマン・フェイユーをチームにとどめるのに成功し、
アグリチュベルはクリストフ・モローの復讐精神に期待、
一番大きな獲得選手であるSylvain Calzatiにはプロデビューして1年、新しい息吹を期待している。

選手たちがアルプスのトレーニングから帰ってくるまでの間、
スポーツディレクターのドニ・ルプルーがチームの状況を語ってくれた。

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1.2008シーズン

コンティネンタル・プロチームとしてスタートして4年目で、
フランスのこのチームはこのD2カテゴリーにおいて4位の地位を獲得。
(他上位はAcqua & Sapone, Barloworld et LPR)
21ステージ優勝を1年でかき集めた。

特筆すべきは ジミー・カスペールの Tour Méditerranéen,
ジェフロワ・ルクワトル の Tour de Grande-Bretagne (記憶に新しい)
ロマン・フェイユー の Boucles de l'Aulne.

そしてさらに際立つ獲得ジャージは
ニコラ・ヴォゴンディのフランスチャンピオンジャージ、
ロマン・フェイユーのツールドフランスマイヨジョーヌである。


スポーツディレクター、ドニ・ルプルーの視点

プロコンで4番目という位置は、年年自分たちが向上していることを物語っている
(2005年から、16番、14番、7番)
シーズン初めからTour Méditerranéenで早くも勝利でスタートできた。
それはチームをいいムードにしてくれたよ。

ツールドフランスに出場するのが主な目的ではない。
・自分たちは3週間すべて完走した。
・1日総合1位の座にたてた(マイヨジョーヌ
・4回3位だった
・逃げ集団にいた

そしてフランスチャンピオンのこともわすれちゃならない。
クリストフ・モローはチームにきたときフランスチャンピオンジャージを纏っていた。
・そしてチーム全員にとっても素晴らしいことに、ニコラ・ヴォゴンディがフランスチャンピオンに今年輝いた。

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2.モローの謎

クリストフ・モローについては、まだ謎につつまれている。
AG2Rからリーダとしてやってきた、2007年ドフィネ・リベレの優勝者は
Route du Sud での2位のまるで小さな慰めのような勝利のほかは、
ツールドフランス第7ステージ棄権という結果に終わった。
37歳の元マイヨジョーヌの保持者は、もう1年契約延長することを決めた。
彼のキャリア最後の年になるのだろうか?

スポーツディレクター、ドニ・ルプルーの視点

スポーツのレベルで、クリストフは失望していた。何よりも彼自身のパフォーマンスにね。
理解しがたいとは思うが、われわれが支持しているのは、彼が来季に向けて持っているリベンジ精神だ。
そのほかの点について、彼がチームに対して大きな貢献をしてくれたことを認めている。
チームにはうまく溶け込んでくれた。
彼はよく知られていたが、そのイメージは彼自身のパーソナリティーを反映していないことも多い。
レースでの素晴らしいキャプテンは、われわれに前を走ることを教えてくれた。
だから、彼をつぐリーダーを見つけるために、あともう1年我々には残されていることになる。

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3.加入選手、新しいチャンスに挑戦する権利

マネージャーの David Fornes は来季に向けてチームを強化するために、大げさなことはしなかった。
シーズン中にはDavid Le Lay や Brice Feillu が加入、
他4人の選手たちがアグリテュベルに冬の間加わることになる。
それにはネオプロの Rémi Cusinも含まれる。

過去のツールドラブニー(2004)の優勝者、ツールドフランスの1ステージ優勝者 (2006)である
Sylvain Calzati がAG2Rからやってくる。

30代の Christophe Laurent (Garmin) と Yoann Le Boulanger (Française des Jeux)、Yann Huguet (Cofidis)も加入。


スポーツディレクター、ドニ・ルプルーの視点

契約したこれらの選手はみんなよく知っている選手たちだ。
ある選手たちにとっては、新しい挑戦でもある。でも自分は彼らの潜在能力を信じている

Sylvain Calzati はここ2年、本当の力を出せていない。だが彼は強さを取り戻して、
クリストフ・モローの片腕となるだろう。

Yann Huguet は以前から欲しい選手だとオファーをだしてきた選手だが、彼は任務を背負ってやってくる。
彼はアタッカーで、強打者だ。多分、コフィディスの時より、多少より自由な走りができると思う。

Yoann Le Boulanger はプロとアマチュアを行ったり来たりしているが、本当の体力的なポテンシャルを持っている。
我々のチームのようなチームにいれば、穏やかさを見いだせて、33歳であったとしても新発見があることだろう。

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4.フェイユーのポテンシャル、とその他の選手


アグリテュベルの最も大きな賭けは、ロマン・フェイユー残留させることにあった。
前途有望なスプリンター、24歳の選手はシーズン前半をほとんどトキソプラズマによって台無しにした後、
ツールドフランスで成功を残した。
マイヨジョーヌを纏った1日のほかにも、絶えずアタックをし続け、ナント、ニームサンテチエンヌで3位。
多くのチームからのオファーにかかわらず、彼はもう1年、このチームとの契約を延長した。


スポーツディレクター、ドニ・ルプルーの視点

5つか6つのチームからオファーが来てたのをしっている。
でも、もう1年彼にとどまってもらえることになった。
彼もほかのチームだとプレッシャーがかかることを知っていたんだ。

才能あふれる、驚くべき選手だ。
我々は彼に達成すべき目標を定めてはいないが、
彼はきっと足跡をのこしていってくれるはずだと確信している。

チームのほかの才能ある選手たちも忘れちゃいけない。

ニコラ・ヴォゴンディはいいクライマーだ。
彼はアルプデュエで15位。

ジェフロワ・ルクワトルもひとつの壁を超えた。彼にはクラシックでの活躍を期待している。
チームはもう、ツールドフランスに参加することを考えている。
なぜならそれはシーズン初の予定にも大きく影響するからね。