勝つために、走りを減らす


トマ・ヴォクレールのインタビュー

http://www.lequipe.fr/Cyclisme/breves2008/20081210_113113_voeckler-courir-moins.html

フランスチャンピオン、そしてツールでのマイヨジョーヌを纏った2004年シーズンから、
彼はフランスで最も期待される選手の仲間入りをした。
ジャン・ルネ・ベルノドーのもと、プロ入り9シーズン目に突入、
Thomas Voeckler(トマ・ヴォクレール)はJérôme Pineau と Anthony Geslinの離脱でブイグテレコム
少しプレッシャーを感じ始めているようだ。
目覚ましい成績をあげれずに終わった2008シーズン(Circuit de la Sarthe と GP de Plumelecの2勝)
来季は「走るのを減らして、気を散らせないようにする」方針を語った。


Q:
チームの冬のキャンプの第二弾を終えたばかりですが、
2009シーズンのブイグテレコムチームの感触はどうでしたか?

A:
11月のはじめのは、チームの管理上の手続きとか、お互いの自己紹介とかだった。
自転車にちょっと乗って、筋肉トレーニングをするぐらい。それにもちろん写真撮影もね。
テストをしたり、2009のレースの準備をしたり。
バカンスは短かった。
シーズンを日本で終えたから、6日後にはもうキャンプだった。
精神的に、こんなに日程がつまっていたらキツイよ。


Q:
Anthony Geslin と Jérôme Pineau の離脱で、チームは2本柱を失いました。
そのことによって、あなたにかかる責任は増すのでは?

A:
チーム内に穴があいたとは思ってない。
もちろん、彼らの離脱によって、自分にかかるプレッシャーはちょっと増すね。
Anthony も Jérôme も素晴らしい人間性をもったチームの柱だった。
でも移籍してくる加入選手が道をつないでいってくれると思う。
ピエール・ロランとウィリアム・ボネはスポーツ面でたくさん貢献してくれるだろう。
チームの戦力は以前と変わらないと思うな。


Q:
2008シーズンのあなたの成績をどう評価しますか?
勝利を飾れたのは Circuit de la Sarthe と GP de Plumelecの2つだけでしたが ?

A:
精神的には、とてもいい状態だった。
たくさんのレースに年間出場できた。
でもツールドフランスは問題外だった。
勝利といえば、le GP E3ではいいレースを走れた。ベルギーのレースで、優勝者から数秒遅れで4位。
今となっては、もうちょっとうまくやれたと思う。


Q:
特に後悔の残るレースはありますか?

A:
ジロ・デ・ロンバルディアだ。
過去ずっと、何度もリタイアしてきた。
そんなプレッシャーに負けず、今年トライした。
ゴール30㎞まで先頭集団にいたんだけど、機材の問題を発見。すべてダメになった。
それさえなければクネゴに勝てたかも、とまでは言わないけど、いい順位につけたんじゃないかと思う。


Q:
2009年に向けて、何かを変えますか?

A:
多分、走りを減らすと思う。気を散らさないためにね。
シーズン最後を日本で迎えたけど(10月26日のジャパンカップ
それは上から指示された予定でもあるけど、自分で決めたことでもあるんだ。
そうしなければ、バカンスをもうちょっと取れたんだけどね。
その上2月にシーズンは始まる。
妻は妊娠中だから傍にいてあげたいんだ。
だから、シーズン始めに遠い異国のレースに出場することはしないよ。
Tour du Gabon とか Tour Down Underみたいな。


Q:
もうどのレースに出場するか、決まっていますか?

A:
自分のシーズンは、チームがジロに出場できるかどうかで調整される。
ブイグテレコムは昨年、ジロ出場チームに選ばれなかったからね。
ジロ側は地元のチームを選んだんだ。

GP La Marseillaise, l'Etoile de Bessèges, le Tour du Haut-Var でレースを始めて、
はじめの焦点をParis-Niceに当てる。
次にMilan-San Remoと Critérium internationalに出場する。あとはジロ次第さ。


Q:パリ・ニースではどのような目標を掲げていますか?

A:
時々タイムトライアル向けのトレーニングをしている。
この領域では十分なレベルに達していないんだ。
プロローグを獲れないとは思わないけど、総合でいい順位につけるようにボーナスポイントを獲ったり、逃げを決めるため最大限にやってみたいと思う。
それから・・

Q:
ジャン・ルネ・ベルノドー監督の元でプロ9年目を迎えますね。
いつか他のチームで走ることを考えたりしませんか?
(Thomas Voecklerはプロデビューしてからずっとブイグテレコム1筋)

A:
前から言ってるように、他から受け入れられてない訳じゃないけど、自分で出て行きたいと思わないんだ。
今は、さらにもう1年延長できるオプション付きの契約を結んでいる。
ジャン・ルネ監督は、特別な人なんだ。
ブイグ・テレコムチームがうまくいっている理由は、すべて監督にあるんだ。